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代理店契約を増やしても売上は伸びない。"集める"から"動く代理店を育てる"という発想へ

2026/7/14

新規開拓に限界を感じた経営者が、次の一手として選ぶことが多いのが代理店制度です。

「うちの商品を販売しませんか」と提案し、代理店契約を結ぶ。契約が決まった瞬間は、「これで販路が広がる」と期待が膨らみます。

しかし数か月後、実際に数字を確認してみると、継続的に提案してくれている代理店はほんの一部。残りの多くは契約したまま動いていない、という状況は珍しくありません。

こちらから連絡をしても、

「今ちょっと忙しくて…」

「タイミングを見て提案します。」

そんな返答が続き、気付けば代理店を管理するために、自社営業以上の工数がかかってしまう。

「これなら自分たちで営業した方が早かった。」

そんな声を、私たちはこれまで何度も耳にしてきました。

問題は代理店ではなく、「代理店が動く仕組み」がないこと

最初にお伝えしたいのは、稼働しない代理店だけを責めても解決しないということです。

代理店は、自社の商品だけを販売しているわけではありません。

株式会社才流が2023年に実施した代理店営業担当者200名への調査では、8割以上が同じカテゴリー内で複数の商材を扱っており、4人に1人は6種類以上の商品・サービスを販売しているという結果が出ています。

つまり、代理店にとって貴社の商品は、多くの取扱商品の一つです。

その中で優先的に提案してもらえるかどうかは、「代理店のやる気」ではなく、「売りやすい仕組み」が用意されているかどうかで決まります。

代理店契約はゴールではありません。

本当のスタートラインです。

契約件数だけを追い続けても、稼働しない代理店リストが増えるだけになってしまいます。

なぜ代理店は動かなくなるのか

これまで数多くの代理店制度を見てきましたが、動かない原因は大きく3つに分けられます。

1. 売り方が共有されていない

最も多いのは、「説明会を一度開催して終わり」というケースです。

代理店の営業担当者は、複数の商品やサービスを同時に提案しています。

一度説明を受けただけでは、自分の言葉で商品の魅力を伝えることはできません。

実際、先ほどの才流調査でも、代理店が最も求めている営業資料は「導入事例」、続いて「競合比較資料」「デモ環境」という結果でした。

営業担当者が現場ですぐ使える資料がなければ、提案される機会は自然と減っていきます。

2. 現場との接点がない

代理店契約を締結すると、本部担当者との関係だけで安心してしまう企業があります。

しかし、実際にお客様へ提案するのは現場の営業担当者です。

同じ調査では、「販売する商品を会社方針で決める」と回答した人が53%、「営業担当者自身が決める」と回答した人が45%でした。

つまり、本部との関係だけでは十分ではありません。

現場の営業担当者まで情報が届かなければ、提案候補にすら入らない可能性があります。

3. 稼働状況を把握していない

契約後の管理ができていないケースも非常に多くあります。

誰が積極的に販売しているのか。

誰が止まってしまっているのか。

どこで商談が止まっているのか。

これらを把握しないまま、すべての代理店へ同じフォローをしてしまいます。

結果として、成果が出る代理店をさらに伸ばすことも、止まっている代理店を立て直すこともできません。

これは採用活動にも似ています。

社員を採用することと、その社員が成果を出せるよう育成することは別の仕事です。

代理店制度も同じです。

契約数を増やすことと、代理店を戦力化することは、まったく異なる取り組みなのです。

野村證券時代には気付かなかった壁

私は野村證券でリテール営業を担当し、全国約7,000名の営業社員の中で4度全国1位を獲得しました。

飛び込み営業。

電話営業。

手紙営業。

とにかく量を積み重ねる営業を徹底してきました。

しかし起業後、初めて壁にぶつかりました。

自分が売れることと、他人が売れる仕組みを作ることは全く違う。

コミッターズを立ち上げた当初は、代理店契約さえ増やせば自然と売上が伸びると思っていました。

実際は違いました。

契約しても動かない。

紹介も出ない。

提案も始まらない。

ここで初めて、代理店制度には教育・管理・フォローまで含めた設計が必要だと痛感しました。

営業が得意だったからこそ、「自分なら売れる」という感覚で遠回りをしてしまった部分があります。

その経験があるからこそ今では、代理店が動かない原因を感情ではなく仕組みとして整理し、改善できるようになりました。

解決策は「代理店を増やす」ことではなく、「代理店を戦力化する」こと

コミッターズでは、代理店契約を増やすことだけを目的にはしていません。

私たちが重視しているのは、

代理店が継続して販売できる状態を作ることです。

具体的には、

・代理店候補の開拓

・契約支援

・営業資料の整備

・導入事例や比較資料の作成

・営業研修

・現場担当者との接点づくり

・稼働状況の可視化

・成果が出ている代理店の横展開

・止まっている代理店の再稼働支援

まで、一気通貫で支援しています。

単に契約件数を増やすだけでは、販路は広がりません。

代理店一社一社が、「売れる状態」になって初めて販路になります。

私たちは、野村證券時代に培った泥臭い営業力と、AIやデータを活用した仕組み化を組み合わせながら、代理店網を"契約数"ではなく"戦力"として機能させることを目指しています。